白髪は抜くと増える?現役美容師が本当のことを教えます

白髪は抜くと増える?現役美容師が本当のことを教えます

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朝の支度中、分け目で光った1本の白髪。
気づいたら指先がつまんで、抜いていた――。

「ダメだって分かってるのに、やめられない」。
鏡の前で何度そう思ってきたでしょうか。

もし今、あなたが次のどれかに当てはまるなら、この記事はあなたのためのものです。

  • 抜いたら本数が増える、って聞いたことがあって不安
  • 今までに何十本も抜いてきてしまった。もう手遅れ?
  • 白髪を抜いたところがハゲるって本当?
  • 20代・30代なのに白髪。抜いてしまう自分が嫌
  • たった今1本、指先につまんでいる
鏡の前で白髪を一本つまむ40代女性

結論からお伝えします。白髪は、抜いても本数は増えません。これは医学的にもはっきりしている事実です。だからまず、安心してください。

ただし、美容師の立場からは「抜くのはやめてほしい」とお伝えしたい理由が、別にあります。今日はその本当の理由と、抜くかわりにできる現実的な3つの方法を、サロンで実際にお客様にお話ししている言葉のままお伝えします。

まず知ってほしい「抜くと増える」は都市伝説です

大事なところなので、もう一度。白髪を抜いても、白髪の本数は増えません。

1つの毛穴からは、もともと2〜3本まとめて生えていることもあります。ただ、それは生まれつき決まっていること。抜いたから次に増えて戻ってくる、ということは起こりません。サロンでも「抜くと倍になるって本当ですか?」と聞かれることが本当に多いのですが、これは昔から語り継がれている都市伝説です。

じゃあ、なぜ「増えた気がする」のか

白髪が気になりだす年代と、自然に白髪が増えていく年代は、ぴったり重なります。30代後半から40代前半にかけて、ほとんどの方が白髪のスピードを実感し始めます。

「抜いたら増えた気がする」という記憶は、この時間差が生んだ錯覚です。抜いたせいではなく、年齢とともに自然に増えているだけ。だから、過去に抜いてきたことを責める必要はありません。

少しだけ、ホッとしていただけたでしょうか。
ただ、ここで安心して終わりにしないでください。「増えない」のと「抜いていい」は、別の話なんです。

「増えない」のに美容師が「抜かないで」と言う本当の理由

本数は増えません。でも――抜き続けることで、別の問題が静かに進行します。サロンで頭皮を間近で見ていると、抜き癖の跡がはっきり残っている方がいます。3つの理由を、順番にお話しします。

① 毛根が少しずつ弱っていく

髪を抜くというのは、毛根ごと引きちぎる行為です。1〜2回なら頭皮も回復しますが、同じ場所を繰り返し抜き続けると、毛根は静かにダメージを蓄積していきます。やがてその毛穴から、何も生えてこなくなることがあります。

もしすでに何十本も抜いてきたとしても、今日からやめれば、ほとんどの毛根は持ち直してくれます。手遅れではありません。

② 毛穴の形が歪む可能性があります

同じ毛穴から繰り返し抜くと、毛穴そのものの形が歪み、次に生えてくる髪がうねったり、細くなったりする傾向があると言われています。

40代以降はただでさえ髪が細くなりやすい時期です。そこに毛穴のダメージが重なると、髪のハリ・コシが一気に失われます。「最近、髪が立ち上がらない」と感じている方は、抜き癖をやめるだけでも変化を感じやすいです。

③ 頭皮に小さな炎症が起きることがある

無理に抜いたときに小さな傷ができ、そこから雑菌が入って炎症を起こすことがあります。頭皮の炎症は、抜け毛の引き金にもなりかねません。

40代女性にとって、白髪より怖いのは「ボリュームが減ること」です。ここを守るためにも、抜くのは今日でおしまいにしたいところです。

白髪を抜くとハゲる?薄毛との本当の関係

40代女性の分け目から立ち上がる白髪のイラスト

「白髪を抜き続けたら、その場所がハゲるんじゃないか」――これも、サロンで本当によく聞かれます。

結論から言うと、1〜2回抜いただけで禿げることはまずありません。でも、何年も同じ箇所を抜き続けてきた場合、その毛穴の毛根が機能を失い、髪が生えてこなくなるリスクは確かにあります。

「白髪」より「分け目が透ける」ほうが取り返しがつきにくい

サロンで実際によくいただくご相談は、2つあります。

1つは、「抜いていたら、ここ薄くなりますか?」という心配。ご自身でも「やめなきゃ」と思いながら続けてしまっている方が、勇気を出して聞いてくださるパターンです。

もう1つが、意外と多い相談で――「抜いた後に生えてきた白髪が、ピンピン短く立ち上がって、かえって分け目で目立ってしまう」というお悩み。抜く前より目立ってしまうので、また抜きたくなる。この負のループに入っている方が、本当に多いです。

白髪は染めれば隠せます。でも、抜いた後に立ち上がってきた短い白髪は、染めても押さえつけられず、分け目でアンテナのように主張します。「抜けば消える」どころか、抜いたことで逆に目立つ時期を作ってしまうわけです。

毛根をいたわる、という発想に切り替える

抜く習慣をやめた上で、次に意識したいのが「毛根そのものを弱らせない」という発想です。
40代の頭皮は、20代の頃と同じ環境ではありません。血流が落ち、皮脂のバランスも変わり、毛根そのものが疲れやすくなっています。ここを底上げしてあげることが、白髪にも、分け目の心細さにも、同時に効いてきます。

「白髪を抜くと薄毛になる?」というテーマは、もう少し踏み込んでこちらの記事でまとめています。あわせて読んでみてください。

👉 白髪と薄毛、両方気になる40代女性へ|美容師が一緒に向き合う方法

私もサロンで、「白髪より薄毛のほうが取り返しがつかない」とお客様にお話しする機会が増えました。白髪を抜く癖をやめることと、毛根を労わるケアを始めることは、40代以降の髪を守るうえで必ずセットになります。片方だけだと、もう片方が崩れます。

毛根をいたわるケアは、特別な機械や高額なサロン施術が必須ではありません。家でできる範囲では、頭皮用の育毛剤を毎日の習慣に組み込むのが、いちばん取り組みやすい方法です。私が40代女性のお客様によくお話ししているのは、女性向けに作られた無添加処方のもの。アルコール刺激が強いタイプは40代の敏感な頭皮には合わないことが多いです。

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※医薬部外品。効果には個人差があります。

見つけた瞬間、抜くかわりに何をする?美容師が推す3つの正解

「抜くな」だけで終わったら、明日また鏡の前で同じことをしてしまいます。だから、抜くかわりの行動を3つ用意しておきましょう。サロンでお客様にお伝えしている、現実的な方法だけ紹介します。

① 気になる1本は、根元からハサミでカット

眉毛用ハサミで白髪を根元からカットする手元

抜く代わりに、眉毛用の小さなハサミで根元ギリギリをカットしてください。毛根にダメージを与えないので、いちばん安全な方法です。

「ハサミなんて持ち出すの面倒」と思うかもしれませんが、洗面所に1本置いておくだけで、衝動の行き先がハサミに変わる方もいます。特に「抜き続けると薄くなりそうで怖い」という方は、その不安がストッパーになって、すんなり切り替えられることが多いです。

正直にお伝えすると、毛量がしっかりある方の場合は少しハードルが上がります。「抜いたときのスッキリ感」のほうが強くて、ハサミでは物足りない、という声もよく聞きます。気持ちは、わかります。
ただ、毛根が気持ちよく抜けてくれるほど元気な今だからこそ、守るタイミングなんです。10年後の毛量を残しておくために、今日からハサミに切り替えてみてください。

② 白髪染めシャンプーを毎日のケアに取り入れる

数本から、ちらほら目立つ量に増えてきたら、毎日のシャンプーで少しずつ色を入れていくのがいちばん負担の少ない方法です。

目立たなければ気にならない。気にならなければ、抜きたくならない。この循環に持ち込むことが、抜き癖を卒業する近道です。

💡 白髪染めシャンプー、どれを選べばいい?

種類が多くて迷う方へ。40代女性に本音でおすすめできるシャンプーだけをランキングにまとめました。
白髪染めシャンプー おすすめランキング|現役美容師が本音で選んだ理由

③ 「これ以上増やさない・抜けさせない」毛根ケアを始める

夜の洗面所で頭皮マッサージをする40代女性

白髪も薄毛も、突き詰めると毛根が元気かどうかに行き着きます。40代の毛根は、放っておくと加齢と同じスピードで疲れていきます。ここに毎日10秒の習慣を1つ加えるだけで、半年後の分け目はずいぶん違ってきます。

具体的には次の3つです。

  • 食事:タンパク質・亜鉛・鉄を意識する
  • 睡眠:寝ている間に毛根は回復する
  • 頭皮環境:シャンプー後の濡れた頭皮に育毛剤、そして指の腹で1分マッサージ

育毛剤というと「薄毛の人のもの」というイメージがあるかもしれませんが、最近は40代女性の頭皮環境を整える目的で、白髪ケアと並行して使う方がとても増えています。抜き癖をやめたタイミングで、毛根を労わるつもりで始めてみてください。

(40代以降の頭皮ケアにおすすめの育毛剤については、上で紹介したマイナチュレを参考にしてみてください)

白髪そのものが「なぜ増えるのか」を詳しく知りたい方は、40代女性の白髪が急増する5つの本当の原因|現役美容師が解説 でまとめています。

よくある質問

Q. 白髪を抜いたら、そこがハゲる?

1〜2回程度では禿げません。ただし、同じ場所を何年も繰り返し抜き続けると、毛根が機能を失って髪が生えてこなくなるリスクがあります。「今までに何十本も抜いてきた」という方も、今日からやめれば、ほとんどの場合は持ち直します。

Q. 白髪を抜いたら、そこから黒い髪が生えてくる?

残念ながら、抜いても黒い髪に戻ることはありません。一度白髪になった毛根は、色素を作る細胞(メラノサイト)の働きが弱っている状態です。抜いて入れ替えれば黒に戻る、ということは起こりません。だからこそ、抜くより「これ以上増やさない」ケアに切り替えるのが現実的です。

Q. 白髪を全部抜いてしまいたい衝動に駆られます

サロンでもこのご相談、本当に多いです。気持ちはわかりますが、全部抜くと毛根が一気にダメージを受け、40代以降のボリュームに直接響きます。「白髪が見えないこと」と「髪が十分にあること」を比べたら、後者を守るほうが優先です。今日から、ハサミに持ち替えてください。

Q. 「1日200本抜いた」「100本抜いた」みたいな話を聞きました。大丈夫?

一度に大量に抜くのは、頭皮にとってかなりの負担です。抜いた直後は何ともなくても、数ヶ月後に同じ場所の毛が細く・少なくなることがあります。もし衝動的に抜いてしまった経験があるなら、今日から毛根を労わる方向に切り替えれば、まだ間に合います。

Q. 白髪を抜いたら、もう生えてこない?

1回や2回なら、また同じ毛穴から生えてくることがほとんどです。ただ、繰り返し抜くと毛根がダメージを蓄積し、生えてこなくなるリスクが上がります。「もう生えてこない」と確定するのは、長年同じ場所を抜き続けた場合です。

Q. 白髪は何歳から生えてくるの?

個人差がありますが、日本人は平均して30代後半〜40代前半から目立ち始めることが多いです。ご両親が若いうちから白髪が多かった場合、早めに出る傾向もあります。

Q. 20代・30代の若白髪でも、対処法は同じですか?

抜くのをやめてハサミに持ち替える、という基本は同じです。ただし若白髪は遺伝・ストレス・栄養・ホルモンバランスなど原因の幅が広く、40代以降の自然な加齢とは少し向き合い方が変わります。「異常じゃないかな」と不安になる気持ちはわかりますが、若白髪は決して珍しいことではありません。原因と年代別の向き合い方は 白髪が急増する5つの本当の原因|年代別の向き合い方も解説 でまとめています。

Q. 白髪染めを続けると髪が傷む?

繰り返すカラーリングは確かに負担になります。カラートリートメントや白髪染めシャンプーを上手に組み合わせることで、傷みを抑えながらケアできます。美容室カラーと自宅ケアの頻度を調整するのがコツです。

抜く習慣を、ケアする習慣に変えませんか

鏡に映る白髪を見つけて、今日まで何度焦ってきたでしょうか。思わず抜いてしまったことを、責める必要はありません。

でも、これからは少しだけ、自分の毛根をいたわってあげてください。白髪は敵じゃない。40代の髪は、抜くのをやめて毛根を労わる側に回った瞬間から、まだ自分の手で未来を変えられます。

抜く習慣を、ケアする習慣に。今日から、あなたの40代の髪との付き合い方が変わり始めます。


白髪ケア専門美容師 ユウ 白髪ケア専門美容師 ユウ
美容師歴24年|一人サロン経営

白髪ケアに悩む40代の方へ、毎日のサロン経験から本音でお伝えします。サロンで日々お客様と向き合った経験をもとに、本当に続けやすいケア方法だけをお伝えします。

📱 Instagramでも情報発信中:@yu_shiragage_biyoshi

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